市政報告第36号をホームページにアップしましした。
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市政報告第35号をホームページにアップしましした。
富山市議会自民党政調会、総務文教部会です。今日のテーマは富山市が進めていますシティープロモーションとシビックプライドです。そこに住む人が我がまちに愛着と誇りを持つ亊が重要です。人口減少の中で、「選ばれるまち 」を目指し、県外の人々からも「認識」され「選択」頂ける為にも、様々な情報発信をしています!
内容の一部を掲載します。詳しい内容については、富山市議会ホームページをご覧下さい。
1.都市計画税の税率見直しについて
問 都市計画税の税率について、合併協議のときの調整方針と今回の税率を見直す趣旨についてお伺いいたします。
〇 財務部長(宮本 卓君)
合併前の市町村において、都市計画税を課税しておりましたのは旧富山市のみであり、その税率は0.3%でした。固定資産税は、合併前の富山市は1.4%、大沢野町、八尾町と婦中町は1.5%、大山町、山田村、細入村は1.6%でした。合併協議の調整方針で、税率の一番低い富山市の1.4%と定められました。
都市計画税につきましては、婦中町の市街化区域においても新たに課税することとなることから、富山市の0.3%とするのではなく、平成18年度から0.25%と定められ、婦中町の市街化区域については、さらに課税を先送りしまして、5年後の平成23年度から課税することと定められました。
税率の見直しの趣旨につきましては、合併から10年の節目を迎えたことから、合併前の富山市の税率であります0.3%に戻すというものです。
問 固定資産税率の状況について、近隣の市はどうなっているのか、お伺いいたします。
◯ 財務部長(宮本 卓君)
県内の市町村で申し上げますと、1.6%が4市、1.55%が2市町、1.5%が6市町村、1.45%が2市、1.4%は富山市だけです。(但し、都市計画税を含めると1.7%)
問 今回、この見直しによって、影響を受ける納税義務者数ならびに影響額について、お聞かせください。
◯ 財務部長(宮本 卓君)
影響が予想されます納税義務者数については、約11万2,000者であります。そ のうち個人が約10万8,000人(96.3%)、法人が約4,000社(3.7%)ということになります。また、影響額は、約6億3,000万円を見込んでおります。
2.社会資本整備の維持管理について
問 平成25年に土木学会から「何らかの対応が必要」と指摘を受けた橋梁について、現在までの対応状況についてお伺いいたします。
◯ 建設部長(俣本 和夫君)
指摘を受けた橋梁は、八田橋、高熊橋、祢比川橋、神通大橋、古開橋の5つであり、「いずれもすぐに通行を規制するような深刻かつ重大な損傷がある橋梁ではないが、それぞれ対応が必要である」と指摘を受けました。
このうち、八田橋は、ゲルバーヒンジ部のひび割れなどの指摘を受けたことから、今年度から8カ年で、架け替えることとしております。
高熊橋は、鉄筋コンクリートT桁にひび割れや鉄筋の露出が確認されたことから、平成26年度に補修設計を行い、引き続き、桁の断面補修やひび割れ注入などの対策工事を行い、本年6月に補修を完了しております。
祢比川橋は、鉄筋コンクリート床版にひび割れなどが確認されたことから、平成26年度に補修補強設計を行い、今年度、対策工事に取りかかっているところであります。
神通大橋と古開橋は、「調査が必要」とされたことから、平成26年度に目視点検を行ったところであり、今年度、詳細な調査診断を行い、その結果を踏まえ、今後の対応を検討したいと考えております。
問 市道法面の除草については、農家の方々がボランティアで除草をしてこられたが、農家の方々の高齢化が進む今日、市で管理すべきと思うが見解をお伺いいたします。
◯ 建設部長(俣本 和夫君)
市道の除草については、安全な通行の確保ということを目的に、市職員による対応に加え、業者やシルバー人材センターへ委託して作業を実施しているところでございます。
市道法面の除草につきましては、本来、市で実施すべきものではございますが、財政状況が厳しいことから、今後も、カーブや交差点など、雑草によって見通しが悪くなってい る箇所を優先して行い、田畑が連担する市道法面などの除草については、引き続き、町内会や田畑の耕作者の方々の御協力をいただきたいと考えております。
問 ボランティアで除草した際、石が飛んだり、あるいは怪我をしたりということで、損害賠償を求められることがあるが、市が費用負担する手法はないのか、お伺いいたします。
◯ 建設部長(俣本 和夫君)
本市では、道路環境を魅力あるものにすることを目的に、平成17年度に「とやまし道路愛護ボランティア制度」というものを設けております。現在、町内会や地域の長寿会など20団体、1,042名の方が登録されております。
この制度は、市が加入する保険で市道の清掃や除草などのボランティア活動中の怪我や器物の破損に対する補償を受けることができることから、この制度の活用を御検討いただきたいと思っております。
問 農村地域の除草について、多面的機能支払制度を活用している団体の皆さんにお願いしてはどうかと思うが、建設部長の見解をお伺いしたい。
◯ 建設部長(俣本 和夫君)
いろいろな制度を御活用いただいて活動していただくというのは、大変ありがたいことだと思っております。本来市がやるべきところを皆様にかわってやっていただくということでございますので、活用できる制度は全て活用していただければと思っておりますが、それぞれの制度には目的がございまして、市道ですと市が管理する道路ということであり、活用できるものにも限界があろうかと思っておりますので、私どもとしては、どんな制度が活用できるのかということに関してまでは、まだちょっと把握をしているものではございませんが、お知恵をおかりしていろいろなことで御協力いただきたいと思っております。
問 人口減少社会で、社会資本をどんどん増やして、将来管理も何もできないような状況になるよりも、その道路の必要性を問いながら管理していくべきでないかと思うが、今後の道路管理についての所見をお伺いします。
◯ 建設部長(俣本 和夫君)
道路の維持管理については、今後、市道の延長、増加を抑制するというのはもちろん大前提だと理解しておりますが、管理レベルといったものを設定することが非常に重要だろうと思っております。
その際には、各路線が持つ役割ですとか使われ方、あるいは交通量といったものをそれぞれ斟酌いたしまして、それぞれの道路に応じた管理のあり方を検討していかなければならないと思っております。
3.都市計画区域について
問 今年6月のまちづくりと公共交通対策特別委員会において、当局より八尾、大沢野、大山都市計画区域の統合にあわせて、婦中地域のいわゆる白地の部分を都市計画区域へ編入して、(仮称)富山南都市計画区域とする方針が示されております。その背景や目的についてお聞かせください。
◯ 都市整備部長(京田 憲明君)
富山高岡広域都市計画区域の見直しについては、検討に時間がかかりそうだということから、県では、富山高岡広域都市計画区域については、現行の枠組みを維持するとされたところでございます。これを受けて市では、当面の措置として、八尾、大沢野、大山都市計画区域を統合し、(仮称)富山南都市計画区域として再編することが必要と考え、県と協議を始めたものであります。
あわせて、今回、都市計画区域外である婦中地域の一部を(仮称)富山南都市計画区域に取り込むこととしております。これによって、この地域でも都市計画による土地利用のコントロールが一定程度可能となり、住宅、工場、農地などが混在することによる住環境や営農環境の悪化、それに伴う周辺住民のトラブル発生などの懸念が減少されることになると考えております。
問 都市計画区域の再編によって、都市計画法などによる土地利用などの制限は、どの地域でどのように変わるのか、具体的に教えていただきたい。
◯ 都市整備部長(京田 憲明君)
八尾、大沢野、大山都市計画区域につきましては、一体になることに伴い、都市計画区域の名称などは変更となりますが、都市計画法などによる土地利用の制限に変更はございません。
今回、都市計画区域に編入される予定の婦中地域の一部につきましては、都市計画法や建築基準法による制限が新たに適用されることとなり、建築物の建蔽率や容積率、敷地の接道義務や斜線制限など、防災面や周辺環境への影響を考慮した規定への適合が必要になってきます。
このことにより、建築確認申請手続について、これまでは、病院や大規模店舗などの特殊な用途や構造の建物を建築する際にのみ必要でしたが、編入後は、一般住宅などの建築にも建築確認申請手続が必要となります。
また、工場や商業施設、住宅をつくるため農地などを造成する開発行為では、これまで、1万平方メートル以上の開発行為を行う場合、許可が必要でしたが、都市計画区域になると、3,000平方メートル以上の開発行為から許可が必要となります。
4.富山市農林漁業振興計画について
問 平成19年2月に策定された本市の農林漁業振興計画の意義についてお伺いいたします。
◯ 農林水産部長(上田 修正君)
富山市農林漁業振興計画は、本市における食料の安定供給と市域の環境保全を図ることを目的に、農林漁業の振興策を定めたものであります。
主要な方策としては、1つに、地域特性に応じた段階的な農業構造改革の推進、2つに、地場農林水産物の販売促進活動を市域全体で行うとれたてネットワークの推進、3つに、担い手不足等に対処するための多様な人材の育成を図る営農サポートセンター事業の推進、4つに、市民参加による里山整備の推進などを掲げており、本市農林水産業振興の指針となっております。
問 この振興計画における農業に関する主な項目の数値目標の達成状況についてお伺いたします。
◯ 農林水産部長(上田 修正君)
法人化された経営体数では、平成28年度目標60経営体に対し、平成26年度末で77経 営体、認定農業者数では、目標350経営体に対して346経営体、新規就農者数では、目標20人に対して72人、農業サポーター登録者数では、目標600人に対して577人となっており、既に数値目標を達成済みまたは達成見込みとなっております。
一方、水田農業における認定農業者等の面積シェアについては、計画策定時の15%から平成26度末には39%と増加しておりますが、目標数値の70%の達成は難しい状況となっております。
富山県内では富山市婦中地域だけの取り組み!ゲリラ豪雨や浸水対策とした水田貯留です。
内容の一部を掲載します。詳しい内容については、富山市議会ホームページをご覧下さい。
1.本市の文化創造都市ビジョンの策定について
問 文化創造都市についての思いを市長からお伺いします。
◯ 市長(森 雅志君)
これからの人口減少の時代に第三者の目から見て、あのまちはいいなとか、いわゆる外から見た総合力ということを高めようとするときに、文化施策というのは非常に大事です。富山ならではの文化性ということについて具体的な単年度単年度の予算を背景としながらやってきているわけですが、もう少しその憲法とも言うべき文化施策の底流を流れるものをしっかりつくり上げることが大事だと思いましたので、文化創造都市ビジョンというものを掲げたわけです。
この創造都市というのは、一時期ヨーロッパが衰退したとき、ヨーロッパの多くのところで「創造都市」という言葉が使われてまいりました。特に文化創造都市という意味では、フランスのナント市の取組みなどが非常に有名です。多くのアーティストがそれをきっかけに集まるようになって、市民の文化性も高まっていく。それが一人一人の誇りや自信につながって都市の発展につなげていく。そういう意味でぜひ富山ならではの文化創造都市ビジョンというものをつくっていきたい。
2.ミュージアムバス事業について
問 ミュージアムバス事業のこれまでの評価について、どう捉えておられるのかお伺いします。
◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)
平成17年の4月から本格的な運行を開始しておりますが、これまで毎年コンスタントにおおよそ1万6,000人を超える利用者がございます。こうしたことからも、市民の皆さんをはじめ、観光客の皆さんにも一定程度利用されているのだと思っております。文化スポットを巡回する市民に身近でしかも無料ということで手軽に利用できるバスとしての存在意義があったものと考えております。
問 ミュージアムバス事業を今年度末で廃止すると判断された主な理由についてお伺いします。
◯ 市長(森 雅志君)
このミュージアムバスは個人の方の御寄附で始まったものなのです。それを財源にバスを取得しました。そして、モナリザをデフォルメしたようなユニークな外観も、そのときからみんなで考えて運行してきました。いい取組みだったと思っています。文化施設を無料で巡回するということによって、市民の方々がそういう施設に足を運ぶ機会をつくっていくということで、やめるのは惜しいという気持ちもありますが、同じようなルートを民間事業者が事業として巡回するという御提案があった以上、民業を圧迫するわけにはいきませんので、民間がやっていない隙間をやってきたわけですから、それを同じような形で民間事業者である富山地方鉄道さんがやっていただけるということであれば、当然のこととして富山市の無料の巡回バスというのはやめなければいけないという当然の結論だろうというふうな思いで、報告を聞いたときから今年度いっぱいかなという思いで具体的な整理を当局側でやってきたということです。
3.ガラスの街づくりについて
問 市役所とグラス・アート・ヒルズ富山を結ぶシャトルバスを運行されて約1年半経過しますが、検証結果についてお伺いいたします。
◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)
平成25年の10月から運行を開始いたしまして、利用者は1,112人、1日当たりに直しますと平均8人でございました。利用者の声といたしましては、例えばホテル等に宿泊された観光客の皆さんの声を拾いますと、「ガラス工房へのアクセスが大変よかった」というような御意見もありましたが、一方で、市民の皆さんからは、「乗車場所が市役所の1カ所だけであったため、その点が不便であった」というような意見も聞かれたということであります。こうしたことが利用が伸びなかった要因であると分析しております。
4.幼稚園及び小・中学校へのエアコンの導入状況について
問 本市のこれまでの特別教室等へのエアコン設置状況についてお伺いいたします。
◯ 教育長(麻畠 裕之君)
今年度幼稚園の保育室と小・中学校の保健室への設置を完了したところでございます。小・中学校の普通教室以外の特別教室へのエアコン設置状況につきましては、小学校65校、中学校26校の1,223室のうち、現在エアコンを設置しているのは284室で設置率は23.2%となっております。
問 学校施設へのエアコンの導入について、今後どのように整備していくのかお伺いいたします。
◯ 教育長(麻畠 裕之君)
平成27年度の本市の小・中学校へのエアコン整備につきましては、会議室と防音等で窓を閉め切る必要がある音楽室、図書室、コンピューター室へ設置することとしております。小学校では柳町小学校など37校73室に、また中学校では堀川中学校など17校41室に設置することによりまして、今後大規模改修等を予定している学校を除き全ての小・中学校の音楽室、図書室、コンピューター室、会議室へのエアコン設置が完了することとなります。
また、普通教室につきましては、今年度小・中学校の普通教室の温度と湿度の測定や全国の小・中学校のエアコン設置状況を調べるなど教育委員会内で研究を進めてきたところであります。平成27年度は各学校の普通教室のより詳細な温度、湿度のデータを今年度より長い期間収集してまいりたいと考えております。
5.高齢者虐待について
問 高齢者の虐待問題についての相談件数や事実確認件数、またその傾向など、本市の高齢者虐待の現状についてお伺いします。
◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)
平成25年度の虐待相談件数は、養護者による虐待が延べ2,771件、実人数で105人、要介護施設従事者などによる虐待が延べ55件、実人数で5人であり、平成24年度と比べ増加しております。
相談者別では、介護支援専門員からの相談が29.7%と最も多く、警察からが17.4%、家族、親族からが12.4%、被虐待者本人からが11.6%となっております。
相談、通報後の事実確認の結果、虐待と判断した事例は全体の約7割でありました。虐待を種別に見ますと、1つにはたたく、蹴る、無理やり食事を口に入れるなどの身体的虐待が39.7%、2つには、著しい暴言、拒絶的な対応などの心理的虐待が29.4%、3つには、財産を本人の意思、利益に反して使用するなどの経済的虐待が20.6%で、複数の種別が重なっている事例もありますが、身体的虐待が最も多く、概ね全国と同じ傾向を示しております。
問 高齢者虐待において、緊急性が高く分離が必要な場合、どのような対応がされているのか。
◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)
高齢者の生命または身体に危険が生じている場合、慎重かつ迅速に関係者間で協議し、養護者との分離を行います。分離への支援、対応といたしましては、まず高齢者の意思や保証人の有無、経済力、要介護認定の有無などを考慮し、高齢者が安心して生活できる場を検討し、決定後、適切な生活の場を確保するための支援を行っております。
なお、分離すべき事態が夜間や休日にも発生し得ることから、本市では一時的に保護できる施設を確保し──緊急短期保護事業と申しますが、こういうことで緊急時にも対応できる体制をとっております。
6.農政・農業問題について
問 農家への支援として農家の収入が過去平均に比べて減った分を積立金で賄う収入減少影響緩和対策について本市の状況をお伺いいたします。
◯ 農林水産部長(上田 修正君)
本市での平成26年度における収入減少影響緩和対策の取組み状況につきましては、制度に加入している認定農業者等が213件で面積では市内水田面積の約30%に当たる約3,700ヘクタールが対象となっております。
支払額につきましては、コメの販売収入額と標準的収入額の差額の9割が国から支払われることとなっていますが、昨年12月末の試算では、富山県は60キロ当たりで約2,400円、10アール当たりで約2万700円になると算定されており、最終的にはこの3月末における販売収入額をもって金額が確定することとなっております。 また、交付金は、本年6月までに加入者に支払われる予定であると聞いております。
問 稲作農業の体質強化緊急対策事業について本市の現状をお聞かせください。
◯ 農林水産部長(上田 修正君)
稲作農業の体質強化緊急対策事業は、主に新たな取組みを行うことで生産コスト低減を図る農業者を支援する事業で、本市の取組みにつきましては、2月末現在で214件の申請があり、補助金の合計は約4,500万円となっております。
なお、本事業は、国からの周知期間が大変短く、生産現場に制度が十分浸透しなかったこともありまして、国の予算額約200億円に対し、国全体の申請額が2月末で約60億円にとどまっており、3月19日を期限に現在最終募集が行われているところであります。
また本市では、支援対象となる取組みを既に行っている農業者が多く、生産コストの低減のための新たな取組みを行うことは困難であったという意見も多くの農業関係者から聞いているところであります。
問 農地転用の権限移譲について、森市長からその考えをお聞かせください。
◯ 市長(森 雅志君)
農地転用権限の権限移譲というのは、地方6団体がこれまでも強く求めてきたところのものです。それから、私が議員を務めております地方分権改革有識者会議の中でも随分ギリギリとした議論をこの2年ほど続けてまいりました。その中で設けられた部会では、農林水産省とかなり激しくいろいろなことをやってきたということです。それから、地方の声を再結集しましても、やはり農地転用についてもう少し手続の迅速化をということは強く声が上がっていました。
そういうことを踏まえて、ことしの1月30日に閣議決定がされて、関連一括法が今国会に出されるということですので、恐らく議決されていくということだろうと思っています。
今までも2ヘクタールまでは都道府県知事に農地転用の権限がありました。2ヘクタールから4ヘクタールまでは都道府県知事に権限がありましたが、農林水産大臣との協議が必要とされていたわけです。この協議が要らなくなったということが非常に大きな改正点だろうと思います。しかし、4ヘクタール超のものは今までと一緒で、協議が必要だということです。少なくとも2ヘクタールまでと4ヘクタールまでの部分についてはかなり地元の目で判断ができるということが制度的には生まれてきました。さらに、このことについて指定された市町村は同じような権限が移譲されるという状況にあります。しかし、だからといって、転用の基準が緩むわけではないので、その本質において制度は何も変わっていないわけです。だから、そこをすぐにでも何でも簡単に転用できると受けとめていらっしゃる向きがあるとすると、そうではありませんということをこの際申し上げておきたいと思います。
一方では、東日本大震災以降失われた大量の農地というものがありますので、日本国土全体としてのマクロの優良農地の確保ということも大変大事な視点です。一方でこのことをにらみながら、もしも転用が必要であって、それが社会全体として妥当な転用であると制度的にも認められるというものであるとすれば、この限りにおいて今までよりもスピード感を持ってできるような改正となるように落としていくことが必要だろうと思います。マクロの視点とミクロの視点、両方をしっかり見ていく必要があると思います。